予想以上の大差で、民主党が圧勝し政権与党の座に着いた。それだけ、この４年間の政権与党に
対して国民が不満と不安を抱いた、ということなのだろう。民主党でも不安だろう、という意見があって
それは当然、その通り。だが「自公政権」にこの先を任せることも同等以上に不安なのだ。
だから、不安の程度に大差が無いなら「この４年間の評価」で自公を避けようとするのは極、自然な
考えだろう。これは逆に言うと、民主党がこの先に行っていく政策に低評価が下されれば、全く同じ
ことが次の選挙でも起こりうるわけだ。
こうなると、これからは政権与党を選挙のたびに替えることが可能になる。日本ではなかったことだ。
我々国民の側も「時の政権が何をやってきたか」を正確に把握しておかねばならなくなる。いい加減な
印象や気分で政権を選ぶことは、自分達への強烈なしっぺ返しにつながるのだから。これは忘れずに
おきたい。
働いても稼げない人達、年金不安の年配者、こどもを育てることが不安な家庭。これらは全て、
今までの政権与党が作った政策の結果だ。ならば、彼らの不安に応えない与党は支持されない訳で、
その人数が想像以上に多いのだから、与党が選挙に勝てる理由など最初から無かったのだ。
個人的には、これからの自民党に注目している。野党として、これからどう国民にアピールしていく
のか。ネガティブキャンペーンでは逆転できないことは、今回の選挙戦で骨身に沁みただろう。大事
なのは「これからの日本」。民主党より良いビジョンを作り、訴えられるかどうかだ。課題は山ほど
ある。それらについて、民主党に散々言ってきた「対案」で勝つしかない。底力の見せ所だろう。
