今年の検証をはじめるにあたって、まずは過去の確認から。
今年の桜花賞は馬連万馬券決着になったわけだが、現行の優先出走権制度が始まった92年以降で
数えれば「4回目」の出来事だ。そこで、過去3回の優駿牝馬覇者を挙げてみる。
94年チョウカイキャロル:前走忘れな草賞1着、桜花賞不出走
96年エアグルーヴ : チューリップ賞1着、桜花賞不出走
02年スマイルトゥモロー: 桜花賞6着(2走前フラワーC1着)
こう見ると一目瞭然だ。それは「オークスへの優先出走権を持たない馬たち」という事実。これは
対オークス優先出走権を付与する代表格競走=桜花賞の決着と因果関係があるのだろうか。
では逆に、「(優)を持たずにオークスを勝った馬」を見てみよう。92年以降、6頭の覇者が
出ているのだが、残り3頭はというと
98年エリモエクセル :前走忘れな草賞1着(2走前フィリーズレビュー6着)
99年ウメノファイバー : 桜花賞6着(2走前クイーンC1着)
04年ダイワエルシエーロ: 桜花賞7着(2走前クイーンC1着)
なのだ。この6頭を見ると、また気づくことがある。それは…「桜花賞TRで(優)獲得→桜花賞
出走」という戦歴を持たないのである。唯一、桜花賞(優)を持ったエアグルーヴは何と、出走すれば
1番人気だっただろう桜花賞を回避していたのだ。
更に言えば、この6頭「前2走以内に3歳牝馬限定オープンクラス戦勝利歴」を持つ。何とも
型にはまった?馬たちなのだ。
後は、「今年は(優)なし馬の勝利なのか?」を突き詰める検証作業が必要だ。今年唯一気になるのは
桜花賞馬レジネッタが「桜花賞(優)馬」だったこと。このタイプが万馬券決着で勝利したのは、94年
以来、2度目であるが…94年には事情(=チューリップ賞特殊開催)があった。どう解釈すべきかだ。
もし「(優)所持馬」の勝利ならば基本は「桜花賞でも(優)所持した馬」になる。今年で言えば、
レジネッタとソーマジックだ。しかし万馬券覇者が二冠達成とは、よほどの事情がない限り難しいと
考えられる。
果たして、今年はどちらのタイプが勝つのか。私はらっちさんの検証結果に賛成しているのだが。