横浜FCと競馬を愛する男の日記

横浜FC、GWは連勝したい

ジダンのこと

 私はジダンの仏代表レプリカ(06年バージョンではないが)を持っているほど、彼のプレーが
好きである。そんな彼がW杯決勝でマテラッツイに頭突きを食らわして退場…結果として優勝は
できなかった。今回の出来事は今、サッカー界で最も注目を浴びていて、今後どうなるか注目される。

 言葉に対して行動で報復する。一般的には許されざる行為であり、レッドカードが出たのは当然だ。
世間でも「サッカーなんて罵り合いながらやるもんで、いちいち喧嘩していたら…」という声が結構、
多いようである。

 しかし、サッカーの中の罵り合いであったとしても人間には、どうしても許せない言葉があると
言うのも厳然たる事実だろう。中には「怒らせたマテラッツイの勝ち」と思っている方もいるかも
しれないが、私はそう簡単に、サッカーの中だけで納まらない、納めてはいけないと思う。

 プロサッカー選手にとってはW杯の決勝は絶対、勝利しなければならない、それはわかる。しかし、
だからといって何でも言っていいとか、やっていいということにはならない。それではまるで、
イタリアでいうところの「マフィア」、日本でのヤクザと同じになってしまう。

 サッカーは22人いて初めて正規にできるスポーツだ。相手の尊厳を著しく傷つけ、結果として
ピッチから葬っておいて得た優勝は何に値するのか。プロ=経済的にはOKなのかもしれないが、
その名誉的価値は、今後、どのような裁定結果が下るにしても、取り戻せないほどに下落してしまった…

 そして、人々の独W杯記憶にジダンが残ることがあっても、イタリアのサッカーは残らないだろう。
せっかく決勝までいいサッカーをしてきたのに、だ。

 マテラッツイが何を言ったのかは恐らく、永遠に明かされることはないだろう。しかし、W杯で
起きた今回の出来事は、サッカーそのものの輝きを曇らせかねない危険の兆候であるのではないか?
 奇しくもセリエAでも今回、不正疑惑で厳しい裁定が下されようとしているが、どうも、
イタリアのサッカーは何かおかしくなっているような気がする。そして、それが世界に伝播しない
ことを心から祈りたい。