ホーム三ツ沢での広島戦は０－２で完敗。低調な内容だったが、その根底に
あるのは指揮官の迷いかもしれない。
田代を右ＣＢに。ビルドアップ改善の手だったのだろうが効果なし。マギを
高い位置に残し、松浦を下げてボール回ししたが、これも疑問。彼はそんな
タイプではなく持ち味は消えた。シュンスケとは違うのだから・・・
しかも田代は３バックの中央が適任で、サイドでのプレーに戸惑いが見えた。
更に、星不在で相手ＦＷドウグラスとのバトルに苦戦。結果から見れば、
監督の策は皆川先発も含め、全くハマらなかった。前半２失点もやむなし。
攻撃に関しては、コウキも突然の不調で好機を作れず。今季初登場の
レドミが好調ぶりを見せたのが唯一の収穫だった。これで３試合連続の
無得点。深刻な状況と言っていい。
監督の方針自体に文句はなく、今後もポゼッションサッカーを続けていい。
３ＣＢは若さを露呈する場面もあるが、伸び代があり期待できる。最大の
課題は右サイド、ではなく実は２列目の人材では、と思う。この日のレドミを
見て想いを強くした。ここまで起用されてきた２列目の選手達に、あの怖さは
ない。
「２列目」なのだから、２トップの次にゴールに近い。当然だが、ゴールへの
道筋を作ったり、ゴールを奪うのが主な任務。この能力こそが「怖さ」だ。
ボール回しやプレスも勿論必要だが、それしかしない、できないでは不足だ。
ヴィッセルの試合を見たら、本職がボランチの山口蛍が２列目起用され、
２ゴール。隣がイニエスタだから守備でも相当頑張っているはず。それでも
攻撃で結果を出している。理想的で瀬古、手塚が手本にすべき存在だ。
不在のイバ、キャラ、伊野波が復帰してきた時に起用するのか、が今月の
見所だが、それまでにできることはある。右サイドの改善も、シュンスケが
ヒントを教えてくれた。固定概念に囚われず色々試してみてほしい。幸い、
時間は十分あるのだから。
