全国生放送で晒されることとなった天皇杯・新潟戦。自分もＮＨＫ観戦になるが、Ｊ２下位にも意地が
あることを見せて欲しい。特にヨンチョルには。２年前はＪ１だったのに今やＪ２ボトムズ…といった
感傷的気分にもなってしまいそうだが、全力を尽くしてＪ１と戦うことで、今取り組んでいるサッカーを
試してもらいたい。果たして、「樋口サッカーは、極めれば昇格可能」なのかどうか、を。
くれぐれも、９０分やりきってくれ。１週間空いたのだからコンディションもいいだろう。足を
止めずに、いつもの「前からいく」サッカーを貫いて。引きこもってカウンター、もありなのだろうけど
最初からそれでは、分が悪い。先に点を取ってから引きこもればよいので、先取点こそが勝利の道なり。
話を変えてＵ－１７。２戦２敗の結果はとやかく言わない。ほとんどがプロ選手じゃないしね。
それより再認識したのが「若い年代のサッカーは、Ａ代表を写す鏡」。何が言いたいのかというと、
要するに「抱えている課題も、試合運びもＡ代表と同じ」だ。ちょっと書いてみるか。
・中盤のパス回し、崩しはうまい ・寄せの速さ、かける人数も相手を上回る ・シュート精度が低い
・センターバックの対人能力は弱い ・１対１の「守り」はどのポジションも貧弱
・後半、足が止まる ・失点後の修正が遅い（メンタル面）
えっ、Ａ代表のＣＢ２人（中澤、釣男）は対人強いだろうって？世界の上位と比べれば…だし、何より
釣男は帰化選手、中澤は高校卒業まで無名で卒業後ブラジル修行、と２人とも「異色」。果たして、
今の日本の育成で２人のようなＣＢは育つのか？Ａ代表でも３人目以降のＣＢは手薄なことは事実だし、
今回のＵ－１７を見ても…だ。
何年も前から、日本はＣＢ、ＦＷが弱いポジションなのは認識されているが「１０年後のＡ代表」たる
Ｕ－１７世代でも課題は変わっていないようで、そこにこそ問題を感じる。選手が悪いのではなく、
育成方針に問題があるのではないだろうか？と。
ＣＢの話はしたのでＦＷで言えば、日本歴代のＷ杯代表ＦＷで考えてみると…
城、中山、高原、鈴木、柳沢、岡崎といったところか？結構、似たタイプだなあと感じる。そんなに
器用ではなくて、一芸に秀でている。世界と戦うＦＷに必要な要素が何となく見えてくるような。
あまりこんなことは言いたくないが、今回のＵ－１７を見ていて「１０年後も同じ課題に苦しんで
いて、世界でのポジションもあまり変わってない」のでは、と考えさせられてしまった。１７歳だから
フィジカルが…なんて言い訳は通用しない。１０年後ならフィジカルで勝つわけじゃないのだから。
だとすれば、今の若き世代に教えるべきことがあるはずだ。それを教えられる指導者は、一体
何年後に現れるのだろう。今の日本に必要なのは、選手だけでなくそういった「指導者の逸材」なのかも
しれない。
