横浜FCと競馬を愛する男の日記

横浜FC、GWは連勝したい

サッカーは将棋に似たり【その1】

 過去にも断片的に書いているけれど、サッカーと将棋には共通するところが多いと思う。お隣のJ1チームが
将棋棋士とのコラボイベントを昨年やっていたが、正直羨ましい(笑)で、色々と書きたいことはあるけど、
今回は戦術(将棋では戦法)のことを少々。
 
 将棋では、基本的に先手が攻勢、後手が守勢となる戦法がほとんど。これは先手側の優位性といえる、
「1手先に指せる」ことが関係している。つまり、単純にノーガードで殴りあうと1手先に指す先手が、先に相手の
王様を取れることになるからだ。スピード勝負では分が悪い後手は、何らかの工夫が必要になる。
 
 この現象は、サッカーでも同じだろう。攻撃力に勝るチーム(=ノーガードで殴り合えば勝てる)が攻勢に出て、
劣るチームが守勢。いいかえれば「戦力の差」だ。サッカーは将棋と違って、持ち駒がチームごとに異なる。
故に必ず、戦力差が存在する。ただし、持ち駒が異なることが、かえって戦術のバリエーションを生んでいる。
さらに、駒(選手)の交替で、局面を変えることも可能だ。
 
 例えば、将棋では「金将」は守りの要だが、開始時は2枚しか持つことはない。(相手の駒を取れば増える)
しかしサッカーは、最初から金将を3枚、4枚使うことも可能。もし将棋で、相手玉の守りに金将が4枚もいたら
攻め落とせないっす(笑)また、レアルマドリードみたいに、飛車が3枚くらいある脅威のチームもある。
 
 サッカーにおける監督は、将棋における棋士に相当するが、2つのタイプがある。片方は「やりたい戦術」が
先にあり、それに選手を当てはめる型。将棋では考えにくい型だが、選手は将棋の駒よりも多様な能力を
持つので、サッカーでは可能。監督は戦術(戦法)に詳しいから、采配は的確(指しこなせる)。
 
 もう片方は、持ち駒(選手)を見極めて、最善の戦法(戦術)を選択する型。棋士で言えばオールラウンダー。
この型のほうが難易度は高く、サッカーの監督では少数派だろう。羽生善治名人のようなものだ。
個人的には、この型の監督に一度、横浜を指揮して欲しいけど難しいかなあ。
 
 横浜FCの山口監督はもちろん、前者の型。ただ残念ながら、まだ戦法マイスターと呼べるほどの域には
到達していないようだ。まあ、プロ棋士(監督)生活3年では無理もない。個人的には、将棋で言うところの
「詰め=ゴールを決める」ところにはまだ、力が不足しているのかな、というのが「2014山口素弘戦法」
への感想だ。玉を詰める(シュートを決める)技術も、一種の特殊能力なのは、将棋もサッカーも同じだと思う。