横浜FCと競馬を愛する男の日記

横浜FC、GWは連勝したい

後手番戦術

 ニッパツ三ツ沢での千葉戦は0-1で敗戦。90+5分で無念の失点を喫した。久しぶりに内容が良かった
だけに、勝ちたかったのだが・・・これで7連敗となったが、天皇杯で2週間の中断が入り、立て直しの時間が
あるのはラッキーか。

 前半は、風上に立った横浜がペースを握った。再三のシュート(黒津、寺田、ケンスケ、市村)の内、どれか
ひとつでも決めていれば、全く違う展開になったのだが、決められないのが実力と言うか、今年の得点力不足を
表しているわけで。選手たちの動きは良く、後半、風下を耐えてワンチャンス決めれば・・・と期待が膨らんだ。

 しかし。勝利を目指し62、76分と選手を替えてくる千葉に対し、横浜は動かない。何と、最初の交代は
84分(後半39分)まで引っ張る。しかも、2人目の交代は、わずか4分後。ならば何故、2枚替えをしないのか?
そして、2人目(ジャンボ)投入直後に、テホンが2枚目の黄紙で退場。苦しい状況に追い込まれてしまった。

 CBの穴埋めで、3人目の交代に森本を投入するが、10人となっては攻撃には出にくく、結果としてジャンボの
投入は意味の薄いものに。(10人なら縦に速い小野瀬の方が良かっただろう)それでも、何とか引き分けには
持ち込みたかったが、それも叶わず。

 今期、何度目か分からないが、やはり同じことを書く。ルス監督の交代采配が遅い。遅すぎる。少なくとも、
勝ちにいっての交代策ではない。相手の手札を見てから自分の手札を切りたい、という思いが透けて見える。
それは、将棋でいうところの「後手番の考え方」だ。仕掛けるのではなく、相手の仕掛けを封じる狙いだ。

 将棋では、後手番の最大のメリットは「相手の手を先に見て、自分の手を選べる」ところと言われる。つまり、
後だしジャンケンだ。ただし、相手の指し手の意味を正確に理解し、正しい応手をしなければ負ける。サッカーに
おいては、相手の選手交代の意図と、局面の流れを正確に、かつ「迅速に」読むことが正しい応手につながる。

 現実には、将棋では先手番の勝率が上回る。これは恐らく、「正しい応手」を続けることは、仕掛けることより
難しい(=間違えやすい)からだ。サッカーもミスがつきものなだけに、リアクションばかりでは、いつかは
失点してしまうだろう。勝てそうな試合で、勝ちに行く采配が見たい。先に仕掛け、勝ち切る試合が見たい。

 幸い、選手たちは気持ち的には落ちていないようだ。野上が言ったように「今日の試合を最低限のベースに」
する意思があれば、大丈夫。後は、監督のほうだ。弱気を断ち切り、勝ち点3を、勝利を掴む強い意志を、
交代采配でも表現して欲しい。90分まで交代枠を余らせるのは、もうやめにしよう。