今期最終節、ホーム三ツ沢での愛媛戦は2-0で勝利。ゴール板を2位で駆け抜け、
遂にJ1への自動昇格を手にした。最後を5連勝とは、見事な末脚だったなあ(笑)
昨年のプレーオフ決勝では、ぎこちない空気が充満していたけれど、この日は良くも
悪くも、いつもの三ツ沢だった。1万人にTシャツを配り、T-BOLANまで再び
来訪、歌ってくれるという「お祭り」感は、過緊張にならずにすんだ要因だったか。
試合は、立ち上がりこそ動きがカタいものの、徐々にいつもの横浜に戻っていく。
前半のうちに皆川がPKを獲得し、自分でゴールを決めたのは幸運でもあり、横浜には
最高の状況ともなった。その空気が、後半早々の追加点に結びつく。
愛媛の開き直った攻撃に、ピンチもあったがクロスバーが味方するなど、運も
引き寄せたチームは最後に御大・カズを投入。ここで完全に勝負あり、の設定を
作り出してしまったのは監督の深謀遠慮なのか。無事に無失点で締めくくった。
06年以来、13年ぶりのJ1昇格達成。振り返ると長くなるので簡単に書くと、
前回は前年ブービーの大穴馬が大駆けしたのに対し、今回は前年3着の有力馬が
普通に2着したわけで驚くことでもない。勿論、監督交代劇など苦難もあったけど。
14年は史上初のプレーオフに参加し初戦敗退。18年は決勝で敗退。13年の間に
辛酸を舐めてきた。しかし、この「積み上げ」があったから、クラブもサポーターも
成長して今年の「果実」を収穫することができたのだと思う。堂々たる闘いだった。
この長い時間の中で、三ツ沢で沢山の人と会った。
遠い故郷へ帰った人、クラブに失望して去った人、年齢で足を運べなくなった人、
人間関係で来なくなった人々、空へ旅立った人。会えない人も多くいるが、一方で
新しく出会い、いつも一緒に応援する人々もできた。
サッカーは人生の縮図だと言う人の気持ちが、分かったような気がする。
We are YOKOHAMA。横浜FCを想う人々全てが、横浜FCだ。
来年は13年前の忘れ物を取りに行く。今は楽しみで胸が一杯だ。