さて、今回は「監督がバルサ的4-3-3を志向している」と仮定して、そのために選手が要求されるプレー、
それがどんなものなのかを考えてみる。あくまで、バルサ的なので現実には少々異なるけど、まあそこも
素人考えということで、ご容赦を。
まず全体として求められるのが足元の技術。GKとて例外ではない。11人でボール回しができなければ
成立しないのだから、これは当然。で、横浜FCの現状を見れば、若干、不足しているかな。GK、DFラインの
技術は、もっと高いレベルになる必要がありそう。次にポジション別に考察する。
1.GK・・・DFラインを高くする設定上、高い飛び出し能力が必要だ。柴崎に不満を感じるのはココ。先日の
札幌戦のようなきわどい場面は、これからも出てくる。飛び出しからのクリアを迷うようではいけない。
その意味で、シュナの思い切りの良さを、柴崎にも身につけて欲しい。
2.SB・・・実はポゼッションのカギになるポジション。彼らが高い位置を取ることで、中盤での数的優位を
作り出す。更に、両サイドが!ワイドに張ることによってパスエリアを広げ、相手のプレスがかかりにくくなる。
ズバリ、今年の横浜がポゼッション戦術を機能できないのは、両SBが問題だから。本職を両サイドに置けない
ようでは、今後もポゼッション戦術は厳しい。怪我人の復帰が待たれる。
3.CB・・・コンパクトな陣形を保つために、高いライン設定が不可欠。よってカウンターを受けた場合は、
裏のスペースをケアできるスピードが必要。勿論、1対1の対応でも強さが求められる。その意味で、強さの
スンジンとカバーリング能力に長ける森下のコンビはとても良い。野上もスピードがあり、森下の役目が
務まる。来期も3人揃っていればよいのだが。
4.ボランチ・・・1ボラなので、基本的には中央でドッシリ構えてボール奪取する能力が必要。更に、サイドを
破られた時は、最終ラインに入り(CBが1人サイドに釣り出されるから)、CB並みの守備能力が求められる。
攻撃においては、パスの散らし役となるが、勿論、ロングパスを通せるようなら更に良い。今年の選手では、
松下がこの役目だったが、個人的な印象としては「2ボラ向き」。待ってボールを奪取するよりも、前に出て
奪取する能力が高いからだ。ズバリ、往年のホベルトのような選手が理想。来期、補強してもよいのでは。
5.中央MF・・・高いキープ力、局面を打開するパス、豊富な運動量など要求項目が多い。寺田と高地は、
技術的には水準にある。中里も、もう少し攻撃への積極性が出れば。やや運動量に不安があるけれど、
実は選手的には揃っている。永井も途中からならいけるし。明日は、この位置にパトリックを期待している
けれど、来年いるか分からないのが辛い・・・あ、ケンスケも、1ボラよりもこのポジションで。
6.ウイング・・・突破力、得点力、守備時のファーストDFとなるための、攻守の切り替えの早さ。そして
運動量。右は武岡が最適なのは明白。左も内田、野崎、ソンス、小野瀬と駒が揃う。パトリックは、ここでの
起用もありそう。充実したポジションだ。
7.CFW・・・フィニッシャーとしての決定力、キープ力が中心。できればポゼッションに参加するだけの
足元のポストプレーも。現状、ジャンボの決定力が最も有効なので一択に近いがポストなら田原、永井も
良い。黒津は・・・裏抜けが得意なので「左」ウイングのほうがよいかも。チャンスメーカーになれると思う。
このポジションは、バルサ流でなくともよい。
個人的意見だが、来期も山口監督が指揮を執るならば、目指す戦術を続けて欲しい。怪我人の復帰と
的確な補強(特に1ボラ、右SB)とがあれば、実現可能だと思うから。攻撃的な戦術は、見ていて楽しいから
私も、まだ4-3-3は諦めたくない。今期は無理でも、来期は期待している。
ps 今期残り試合をどう使うか、それを決めるためにも、まずは早めにJ2残留確保を。