ホーム三ツ沢での群馬戦は３－２で勝利。課題と長所がハッキリ出た戦いで、観客には面白い展開だが、
ベンチはハラハラしただろう。
立ち上がりが良かった横浜、４分に野村の左４５度からのシュートが綺麗に決まって先制。このまま・・・と
思ったところに、またも守備陣の不安定さが。大崎が横パスをカットされ、ショートカウンターを受ける。結局、
凌ぎ切れずに失点。この軽率なプレーを境に群馬ペースになる。先制しても、守備の拙さで追いつかれるのは、
最近よく見る展開。
嫌な空気を引きずったか、失点からわずか６分後。今度は群馬ＦＷ瀬川にＰＡ内を切り崩されて逆転を許す。
そのまま前半を終えるが、課題である守備は、まだ改善できない。自分からミスをしてしまうのは何故なのか。
私的には、大崎に「ＣＢとしてやってはいけないプレー」が散見されることに、大きな問題があると思っている。
しかし後半、あの男が三ツ沢の空気を一変させる。イバがＰＡの角から豪快に左足を振りぬくと、群馬ＧＫも
見送る完璧なシュートが決まって同点。Ｊリーグではほとんど見たことの無い、凄いゴールはワールドクラスと
言っていい。この日初めて三ツ沢に来た人は、超ラッキーだ。そして、再び横浜がペースをつかむ。
すると、ベンチがカズを投入する直前、今度は津田が泥臭くゴールに押し込んで逆転。足が攣った津田は、
そのままカズと交代という劇的なワンプレー。そのカズも群馬・松下のパワフルシュートに体を張って止め、
三ツ沢を盛り上げる。ＧＫ南のファインセーブも飛び出し、逃げ切りに成功した。
３点取れる攻撃のポテンシャルと、２失点する守備の不安定。これが横浜の現状だ。ＣＢについては、
デニス、野上の退団がここへ来て響いているのは明白。大崎、藤井の成長を待つしかない。大崎については、
ボランチ感覚でプレーし、自分の後ろにＣＢはいないことを失念している瞬間がある。ＣＢが横パスを出す時は、
成功率は１００％でなければならない。十分承知とは思うが、もう一度肝に銘じて欲しい。
プレーオフに入るには、もう奇跡しかない。でも可能性があるほうが、選手たちもいい緊張感で臨めるし、
我々もいい試合が見られる。最終戦まで勝ち続けるつもりで頑張ってほしい。残り５試合を精一杯戦うことは、
来期へのいい経験になるだろう。
そしてイバ。この日のスーパーゴールで、ますます引き抜きが怖くなったよなあ・・・
